ベガルタ仙台にとって悪夢の勝ち点1に終わった。北海道コンサドーレ札幌との壮絶な打ち合いで3-3のドロー。2点リードを守れず後味の悪い結末になった。連敗はチームワーストタイ「6」で止めたものの、10戦未勝利は続く。

前半に先制されたが、後半開始早々、FWアレクサンドレ・ゲデス(26)が、わずか3分間で立て続けに2ゴールを挙げ、一気に逆転。同12分にはCKからDF平岡康裕(34)が頭で決め、10分間で3発と反撃した。しかし、平岡の得点からわずか4分間で同点にされる悲劇。以降は防戦一方の展開で、引き分けがやっとだった。右膝半月板損傷から復帰のMFクエンカが途中出場で仙台デビューしたが、10分程度の出場で存在感は示せなかった。

平岡は「先制点を決められて、その後粘り強く戦い、後半開始から攻勢に出て逆転できたのは良かった。前節(セレッソ大阪に2-3で敗戦)もそうだがリードした後の試合運びがもったいない」。2-1から終盤の2失点で沈んだ試合と重ね「今日に関しては勝ち点3を取れなかったのを悔やまないといけない」と厳しい表情だった。

仙台はリーグ戦19試合を終え、いまだ2勝。リードしてからの敗戦「4」、引き分け「3」と勝ち点の取りこぼしが目立ち、2点差を守れないケースは3度ある。木山監督は「少しアクティブさを失う、腰が引けてしまうところがあった」と指摘。「今抱えてる弱さを払拭(ふっしょく)しないといけない」と、唇をかみ締めた。【山田愛斗】

○…ゲデスは初の1試合2発で今季通算5得点とした。1点目はMF浜崎のシュートが相手にブロックされ、そのこぼれ球を左足で流し込んだ。2点目はニアでFW西村が相手を引きつけ、MF関口の左クロスに対し、DF2人の間に入り頭で押し込んだ。ゲデスは「今のチーム状況からすると勝ち点1をプラスに捉えたい。個人的にはもっとゴールを取って貢献したい」と語った。