セレッソ大阪が横浜F・マリノスに4-1快勝で2連勝、暫定2位に再浮上した。MF奥埜博亮(31)が前半10分の先制、そして後半22分と2発。さらに後半26分、途中出場のFW豊川雄太(26)が移籍後リーグ戦初ゴール。35分にも4点目を決めた。C大阪は横浜に5連勝で12年度以降、リーグ戦で14戦負けなし(9勝5分け)。優勝は絶望的だが、上位争いに食らいついていく。

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降りしきる雨を吹き飛ばすほど豊川は喜んだ。2-0の後半26分。途中出場の豊川は右サイドで片山からのパスを受け、横浜GK梶川の位置を冷静に見てループシュートを放った。「前半から(ベンチで)見ていてGKが出てきてたんで。入るかなと思ったら入った」。ベンチまで突っ走り、スタッフと抱き合った。

後半35分にも、とどめの4点目を決めた。「ここまでチームに貢献できていなかった。(初ゴールが)遅かったが、とれたのは自信になる」。昨季はベルギーのオイペンで11ゴールの活躍。その得点能力を買われての移籍だが限られた出場機会、そしてけがで本来の力を出せなかった。

右膝の負傷で離脱していた。「プロになって2週間以上休むことはなかった。体、メンタル的にも難しい時間だった」。あせる気持ちもあったが、与えられた時間をプラスに捉えた。「体を鍛えた。全体にバランスよく。体のキレは上がった」。結果で示した。

失速していたチームの立て直しにも貢献した。横浜にはリーグ戦5連勝。12年度から14戦負けなしの好相性を持続させた。豊川は「残り試合、全部勝つつもりで臨みたい」。川崎フロンターレを逆転は非現実的。それでも諦めず、食らいついていく意思を示した。【実藤健一】

▽C大阪ロティーナ監督 (豊川の移籍初ゴールに)素晴らしいゴールだった。スペインリーガやプレミアだったら世界中で見られるようなゴールだった。

▽2得点のC大阪FW奧埜 チームとしてうまくいけた。(1点目は)達(坂元)がボールを持ったところで入れてくる予感がした。いいボールがきたんで合わせるだけでした。