ソニー仙台FCは1-0で鈴鹿ポイントゲッターズを退け、勝ち点26(8勝2分け5敗)の今季3位でシーズンを終えた。この日29歳の誕生日を迎えたFW内野裕太のバースデーゴールで勝ち越し、ホームでのリーグ最終戦を白星で締めた。

後半途中出場の内野がストライカーの役割を果たした。後半35分、右からのパスをゴール正面で合わせ、ベンチ前の仲間たちと喜びを分かち合った。内野は「コースが見えたので打ち込んだ。誕生日のゴールは初めて。印象に残るゴールでよかった」と振り返った。

今季リーグはコロナ禍で前半戦が中止となり、第16節からリーグ戦が始まった。チームは同21節から6連勝で一時は首位に躍り出たが、終盤に失速し、15年以来2度目のリーグ制覇は逃した。だが、中村元監督(39)は「若いチームが追う展開も終われる展開も経験して成長できた。次につながる」と前向きに捉えている。

この日限りでMF山崎一帆(25)が移籍し、FW丹代爽弥(25)、MF菅原啓祐(25)、DF吉田吏玖(29)の3人が現役引退した。選手最年長の内野は「チームが若返る。若手の勢いを引き出してもう少しゴールも決めたい」と意欲。中村監督は「フィジカルのベースはできた。劣勢の時でもパワーを持続できるようにしたい」と精神的スタミナも課題に掲げた。【佐々木雄高】