浦和レッズのエースFW興梠慎三(34)が、来季も残留することが13日、分かった。今季が複数年契約の最終年。クラブ側から提示された契約延長のオファーに加え、国内の複数クラブが獲得に向けて興味を示していた中、13年から在籍する浦和の一員として来季も戦うことを決意した。

残り2節で2つの偉業を成し遂げ、来季に弾みをつける。今季はここまで9点をマーク。12年の鹿島時代から続く9年連続2桁得点にあと1点とする。さらにJ1通算得点数でも156得点で、歴代3位の元日本代表FW中山雅史にあと1点に迫る。現在10位につけるチームは目標としていたACL出場を果たせなかったが、唯一無二のストライカーの残留は何よりの朗報だ。

今季限りで退任が決まっている大槻監督が「トレーニングから、100%の姿勢を見せてくれるし、それだけではない。前線から守備をすることはもちろん。労を惜しまず、仲間のために声を掛けるし。点を取るだけではなく、点を取らせる。希有(けう)な存在。素晴らしい時間を過ごさせてもらっている」と全幅の信頼を寄せるエース。サポーターからの人気も高い男が、21年も埼玉のピッチで躍動する。