J2アルビレックス新潟の守備の要、DF舞行龍(まいける)ジェームズ(32)が新シーズンに懸ける決意を話した。シーズンオフ、1番の早さで契約更新をしたチームの顔は「目標はもちろんJ1昇格。昨季は最終盤で失速し昇格がなくなった。あの悔しさを全員が生かせれば、苦しいときに勝ちきるチームになれる」と言葉に力を込める。

昨季はコロナ禍の影響で通常とはかけ離れたシーズンを経験した。「リーグが中断したとき、給料はもらえるのか、家族を養っていけるか不安だった。再開後にはピッチ外の問題もあり(クラブの不祥事)、難しい年だった」。過密日程の中、38試合に出場。疲労の蓄積で終盤戦はハイパフォーマンスを維持することが難しかった。「体もメンタルもきつい中、(3人から5人に増えた)交代枠を活用し、フレッシュな選手を投入するチームへの対応には手を焼いた。ただ、いい経験にはなった」。

悲願のJ1昇格へ向け、就任2年目を迎えるアルベルト監督(52)のもと、攻撃的サッカーを貫くことの重要性を感じる。「やっていることを継続できることは大きい。守備ではチームとしての約束事を作る必要がある。守備が安定すれば、いい攻撃につなげられる」。よりチームの強度を高めるため、舞行龍は若手の奮起も期待する。「練習からもっと要求し合わないとダメ。監督に言われたことプラス、それぞれのアイデアを出し合っていければ、完成度は上がる」。

プレーと熱いハートでチームを引っ張るDFリーダーが、25日から始まる高知キャンプに向け準備を進める。【小林忠】