191センチの即戦力センターバックがJ1ベガルタ仙台守備陣の希望の光になる。DFアピアタウィア久(22=流通経大)は、新卒加入4人の中で唯一1ケタの背番号「5」を背負う。昨季は特別指定選手として6試合出場。今季は「スタメン定着が一番の目標」と、主力のDFシマオ・マテ、DF平岡らの壁を乗り越えるべくアピールを続ける。

流通経大では今月10日まで公式戦を戦い、ほぼオフなしで18日のチーム始動を迎えた。23日のトレーニングを終え「練習の強度も上がり、足がだいぶきつい」。それでも手倉森監督から日々、刺激を受け「選手のモチベーションを上げることや話がとてもうまくて、やる気が満ちあふれてくる」と充実の様子。25日からは宮崎キャンプが始まるが、「3日間練習してだいぶきつかったので、ここから強度が上がるとなったら、怖い」と、笑みを浮かべながら本音ものぞかせた。

仙台の昨季総失点は61でリーグワースト2位だったが、アピアタウィアが先発した6試合中5試合が1失点以下。リーグ、天皇杯と2冠の川崎F、19年リーグ王者の横浜、ルヴァン杯を制した東京とも互角に渡り合った。「自分が思っていたよりも通用することが分かり、本当に自信になった」と経験を積んだ。

順調に戦ってきた一方で、昨年10月18日、22歳の誕生日と重なった浦和戦では0-6の黒星を喫した。「あの試合は絶対に忘れてはいけないし、『あの悔しさがあったから今がある』と何年後かに言えるように頑張りたい」。屈辱をバネにして、最強DFへの道を歩んでいく。【山田愛斗】