日本代表に初選出されたセレッソ大阪のMF坂元達裕(24)が20日、21日のJ1リーグ湘南ベルマーレ戦(レモンS)を前に、オンラインで現在の心境を明かした。この日は午前中に大阪市内で調整した。

「自分の中では驚きの方が大きい。(これまで)代表が近くにある選手ではなかった。チームには、常に自分よりレベルの高い選手がいて(代表へは)現実味がない、距離があると思っていた。こうやって入れたのは驚きの方が大きい」

前橋育英、東洋大を卒業し、J2モンテディオ山形からC大阪に移籍して今季2年目のレフティーは、過去に世代別の代表選出さえなかった。

転機は前橋育英時代に準優勝した高校選手権決勝の舞台だったという。15年1月12日、埼玉スタジアムは4万6316人の大観衆が集まり、星稜(石川)に延長の末に2-4で敗れた。

背番号11で出場していた坂元は「たくさんの観客の前で、プレーする喜び感じたのが一番大きかった。絶対にプロになって、こういう舞台でやりたいと思っていた」と振り返る。

遅咲きの部類に入る24歳は昨季33試合2得点、今季は開幕6試合で2得点3アシストと絶好調が続く。

レビークルピ監督(68)はこの日、MF原川力(27)とともに初代表となった坂元に「まずは改めて心から祝福したい。2人の貢献度が認められ、代表に招集されたのはうれしく思う」とコメントした。

C大阪は現在3連勝中で4連勝すれば、ロティーナ監督時代の昨年8~9月に6連勝を達成して以来。開幕7試合連続で先発が確実なレフティーは「目の前の試合を全力で戦うのがすべて。代表のことは考えずにやりたい」と、C大阪の4連勝に全力を尽くす。【横田和幸】