大分トリニータは鹿島アントラーズと引き分けて、勝ち点1を手にした。チームは降格圏の19位で前節はコンサドーレ札幌に完敗していた。だが、鹿島相手に割り切ってブロックを組み、中盤や前線では激しい球際とアプローチで鹿島の選手に自由を与えなかった。大分の片野坂知宏監督(50)は「連戦で鹿島を迎え、勝ち点1に終わったが、悪くない結果」と勝ち点の上積みへ手ごたえを口にした。

鹿島は前節から中2日。大分は中3日で日程の利はあった。鹿島は前節から先発7人を入れ替えて臨んだが、片野坂監督は「鹿島は選手層も厚いし、個の能力が長けた選手がそろっている。どんなメンバーが来ても厳しい試合になると臨んだ」。FWエヴェラウドら前線選手に得点を与えず、片野坂監督は「攻守両面で、逃げずにチャレンジし、集中力を切らさずに最後までプレーしたことが、鹿島を0におさえることができたところ」と選手の奮闘を称えた。「今の現状で勝ち点1は大きい。鹿島相手で1をとれたこと、この1をしっかりつなげていけるようにしたい」と次節へ目を向けた。