セレッソ大阪が日本代表MF坂元達裕(24)のゴールなどで3点を奪い、約4カ月(12試合)ぶりの勝利を飾った。ホーム横浜FC戦は3-1で逆転勝ち。ブラジル人DFチアゴの2発で同点&勝ち越しに成功し、坂元の1発でダメ押し。引き分け以下でクラブワーストに並ぶ12試合未勝利だったが、改装された本拠ヨドコウでJ1初勝利を挙げて12位へと再浮上した。神戸は新加入のFW武藤嘉紀(29)が決勝アシスト。鹿島との上位対決を制した。

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勝利を決定付ける1点は坂元の左足から生まれた。2-1でリードした後半10分、ドリブルで持ち込んだMF清武からスルーパスが届く。受けた背番号17は1度外に持ち出し、そのまま利き足を振り抜いた。

「(1点リードでも、次に)失点したら危ない状況だったので、後半はまず1点を取りに行こうと。キヨ君がドリブルで中に持ってきてくれ(自分に)ぴったり合わせてくれたので、決めることができた」

3試合ぶり今季6点目は、大久保と加藤のFW陣を抜いてチーム単独の得点王に。J2山形から移籍した昨季はわずか2得点。今季は2月に結婚し、初選出された日本代表でW杯アジア2次予選にも出場するなど覚醒した。この日は総走行距離でチーム3位の10・3キロを記録。11試合連続フル出場し、完全に大黒柱になった。

C大阪は今季ACLで1次リーグ突破、天皇杯でベスト8に進んだが、J1では4月18日浦和戦を最後に白星がなく、この日も引き分け以下だと、06年以来のクラブワーストに並ぶ12試合未勝利だった。

「勝利が何より求められている状況で、ホームで勝ててうれしい」とレビークルピ監督。坂元も「今まで勝ててない中で絶対、勝つと全員で話をしていた」。4度目の正直で本拠ヨドコウでJ1初勝利を挙げたC大阪が、反撃態勢に入った。【横田和幸】