J2降格圏19位、J1大分トリニータの片野坂知宏監督(50)は、サガン鳥栖戦へ必勝を期している。17日、台風14号接近による影響で、午後7時キックオフ予定だった鳥栖戦(駅スタ)は開催中止となった。だが、18日に仕切り直しが決定。モチベーションを保ち、意地がぶつかり合う九州対決を制す覚悟だ。

14日、大分市内で九州ダービーに向けた調整を終え、オンライン取材に応じた際、「簡単に勝たせてくれないと思うが、九州ダービーですし負けたくない。勝てるゲームをしていきたい」と、前回は1-1で引き分けた相手に気合を見せた。

大分は今季5勝中、敵地では1勝のみだが、鳥栖撃破による今季初の2連勝をつかみ、残留へ巻き返しを図るつもりだ。鳥栖の印象については「攻守の戦術がしっかりしている。狙いを持ち思いきってプレーしている。若い選手にいい選手がいて勢いがあり、バランスが取れている」と警戒する。

だが、ビルドアップからパスをつなぎ攻撃を組み立てる鳥栖に対しては、堅守カウンターから勝機を見いだす作戦でいる。その中で、片野坂監督が「トランジションが勝負を分ける」という攻守の切り替えの速さがポイントとなりそう。「カウンターで相手を上回ったり、できたスペースを突ければチャンスをつくり押し込める」とイメージはできている。

台風の影響で、17日は宿舎のミーティングや室内などで調整するしかなかったという。それでも、試合が1日延び疲労回復や鳥栖対策徹底へ“恵みの雨”になったはずだ。【菊川光一】