東京へ電撃復帰した日本代表DF長友佑都(35)が、18日のホーム横浜FC戦で約11年ぶりにJ1のピッチに立つ。17日の練習後に長谷川健太監督がオンラインで取材対応し、先発起用を明言した。現在のリーグ9位から巻き返しをはかるチームにあって起爆剤と期待されるキーマンが、青赤のユニホームを身にまとい、けん引する。

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東京が生んだ最高峰のサイドバック(SB)が、4144日ぶりにJ1のピッチに立つ。長谷川監督は「体調が急変しない限りは100%出場する。スタメンで起用しようと思っている」と明言。10年5月15日のホーム清水戦以来となる国内復帰が確実となった。

長友の本職は左SB。長谷川監督は起用法については言葉を濁した。現在は同じく代表経験者のDF小川が左SBを務めるが、2人ともに右でもプレーができる。長友は入団会見で「GK以外ならどこのポジションでもやる気持ち」と笑顔を見せていた。長友が左、小川が右に入る見通しだが、入れ替わっても問題はない。国内でも屈指のSB陣となる。

入団が発表された12日のホームの柏戦は、0-1で敗れた。指揮官が「元気印が出てこないかと思っていたところ」に、この上ない存在が加わった。合流初日の練習からすでに“長友効果”は出ていたという。「決勝戦の前のような、緊張感のあるトレーニングだった」と長谷川監督。「東京やJリーグを世界基準のレベルに持っていけるように」という長友の言葉は本心だ。

国際Aマッチ127試合を積み重ねた男は「ここでパフォーマンスを出して、来年のW杯で最高の活躍をするという目標を達成したい」とどん欲だ。3位鳥栖との勝ち点差は8だけに、アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)プレーオフ圏内にはまだまだ手が届く。東京五輪による過酷なアウェーの連戦を終え、残り10試合のうち7試合がホーム。地の利に加えて長友という新たなエンジンを手にし、再浮上の準備は整った。【岡崎悠利】