セレッソ大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が25日、オンライン取材に対応し、完全復調に自信をみせた。その主な理由は、今夏に10年ぶりに復帰したMF乾貴士(33)と、8月末に途中就任した小菊昭雄監督(46)の2人の存在にあるようだ。

C大阪は26日にJ1リーグで鹿島アントラーズと本拠地ヨドコウで対戦する。鹿島戦のホームでは、10年5月に2-1で勝ったのを最後に8連敗中。アウェーでも17年4月に白星を挙げたが、その後は8戦未勝利(1分け7敗)と苦手な相手だ。

「鹿島という非常に手ごわい相手に、まずは自分たちがボールを持てればチャンスが出てくる。おのずといいサッカーが見せられる」

大久保自身はけがの影響もあり、先発は7月24日サガン鳥栖戦以来ない。5試合連続途中出場中で、9月8日北海道コンサドーレ札幌戦で約半年ぶりの今季6点目を決めている。それは今夏に復帰した乾のアシストからだった。

「貴士はボールを前に運べるからFWとしては楽。貴士が持った時は、相手守備と駆け引きをして(ゴールへ)いい準備をしたい。(FWまで)ボールを運んでくれれば(ゴールする)自信はあります」

さらに途中就任した小菊監督は、攻撃の構築方法について細部にわたって指示を出しており、クロス一辺倒だったレビークルピ前監督時代からはバリエーションが断然増えている。

「シュートは3本打てば1本は入る。そこまで(パスを)運んできてくれれば。いいチームはどんどん縦に(パスを)つけて、みんながかかわり、最後は“FWの選手、決めてください”になれば、いいチームになる。自信をつかんでいけば、間違いなくC大阪はおもしろくなる」

若手選手を含めて全体がレベルアップしている中、やはり乾の加入、新監督の存在は大きいようだ。

大久保は現在、J1歴代最多ゴールを更新する191得点(470試合)。残り8試合で今季中の200ゴールの大台は難しくなってきたが、11位C大阪を上位へ浮上させる1発には期待できそうだ。【横田和幸】