第100回全国高校サッカー選手権の組み合わせ抽選会(12月28日開幕)が15日、リモートで行われた。4大会ぶり21度目出場の滝川二(兵庫)は2回戦(12月31日)からの登場で、仙台育英(宮城)と対戦する。J1鹿島の下部組織で指導経験があるOB亀谷誠監督(53)が昨年から就任。“新生・滝二”として10年大会以来の頂点を狙う。激戦区大阪を制した阪南大高は1回戦(同29日)で丸岡(福井)と、東山(京都)は2回戦(同31日)で市長野と対戦する。

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名門の滝川二に経験ある指導者が加わり、再び全国を驚かせる下地が整った。昨春にJ1鹿島の下部組織やスカウトとして、長らく育成に携わってきた亀谷監督が就任。関東からも選手を集め、1学年25人の少数精鋭で改革を進めてきた。現役時代はFWで、青学大を経てヤンマー(現C大阪)でもプレー。母校の監督から誘いを受ける前には中国リーグでも4年間、指導者として経験を積んだ。

「4大会ぶりなので全国を知る選手はいない。私も、選手にとっても初出場と同じ。未知への恐怖心より、未知の世界を開拓する面白さの方が大きいです」

この日の抽選会後に神戸市内で取材対応。初戦の相手が仙台育英に決まると「あと2カ月。今、持っている引き出しをより強く、より速く、より正確に詰めていく」。MF藤田仁朗主将(3年)は「いろんなアイデアを出して、見ている人に楽しんでもらうプレーがしたい」と意気込んだ。

元日本代表FW岡崎慎司(現スペイン2部カルタヘナ)らを輩出した名門で、10年大会で全国初制覇。亀谷監督は「頂点を見据えながら目の前の一戦に全力を尽くす」。“新生・滝二”として、11大会ぶりの日本一を目指す。【益子浩一】