19日に今季限りでの引退を発表したばかりのセレッソ大阪FW大久保嘉人(39)が古巣川崎フロンターレの元チームメートから胴上げされた。

敗戦後、場内あいさつが終わると1人で相手サポーター側に駆け寄り、マイクを握って感謝を伝えた。さらにサプライズで川崎Fの選手たちから胴上げされ、記念撮影も行った。川崎Fには13年から16年までの4シーズン在籍し、史上初の3年連続得点王に輝いた。

引退発表後初の試合は大敗した。0-2で折り返すと、大久保は後半から投入された。いきなりループパスで得点機を演出。その後もペナルティーエリア内で果敢に動く大久保らしい動きで攻撃にリズムを作った。後半41分には右からのクロスに頭で合わせたが惜しくもゴール左にそれ、今季7ゴール目には至らなかった。

小菊昭雄監督(46)は39歳ストライカーの存在の大きさを再確認。「厳しい状況の中で、彼が入ってから攻撃の、ゴールに向かう矢印が強くなった。場内の雰囲気もですが、嘉人の力は大きいなと。たくさんの決定機も作ってくれましたし。今季は残り1カ月を切りましたが、彼に学ぶことは多い。若い選手は1日1日を大切にして、たくさん吸収してほしい」と、感嘆するような口ぶりで語った。