沖縄・金武でキャンプを行っている浦和レッズのMF柴戸海(26)が4日、レジェンドの思いを背中と心で受け継ぎ、戦うことを誓った。

今季から背番号は「22」に変更。昨季限りで現役を引退した阿部勇樹氏(40=浦和ユースコーチ)が背負っていた、重みのある番号だ。オンライン取材に応じた柴戸は「今後、浦和の22番は阿部勇樹さんから、浦和の22番は柴戸海と覚えていただけるように、活躍していきたい」と、並々ならぬ思いで意気込んでいる。

元々の「29」も、阿部氏がプロになったばかりの頃に付けていた背番号。「その時から22番つけたいって思っていました」。プレー中だけでなく、ピッチの外でもずっと見つめてきた大きな背中だった。そんな大先輩が引退を決めた昨年。「自分が付けられるように成長して認めてもらえるように」。思いを新たにしサッカーに取り組んできた。

そのタイミングで巡ってきたことに「すごくうれしいですし、より責任とか覚悟というのが必要になってくる」と背筋を正した。受け継ぐことが決まると、阿部氏に直接電話で報告。「海は海らしく」。優しく背中を押す言葉をもらった。「22番という番号を気負いすぎずに、重く受け止めすぎずに、自分の力にしていってほしいという言葉をいただいた」。どこかで少し感じていたプレッシャーが、全て自分の力になる気がした。

阿部氏をはじめ多くのベテランが退団し、新たなチームになった今季。「間違いなく力はあると思いますし、去年から積み上げてきたものに、新しく入ってきた選手たちの力を含めて、融合という意味ではかなり期待してもらっていいんじゃないかなと」。尊敬する先輩の番号を背中に、言葉を胸に、さらなる飛躍のシーズンにする。【磯綾乃】