J2アルビレックス新潟の“快足アタッカー”が先発起用に名乗りを上げる。開幕から4試合未勝利(3分け1敗)で18位に沈むチームは、19日のホーム、ヴァンフォーレ甲府戦に向けて聖籠町で調整を進めている。15日の練習で存在感を示したのはMF松田詠太郎(20)。6対6のミニゲームでは何度も右サイドを切り裂いて好機を演出し、ポテンシャルの高さを松橋力蔵監督(53)にアピールした。

20歳のアタッカーが起爆剤となる。15日、縦長のコートで行われたミニゲームで、松田は武器のスピードを松橋監督に猛アピール。敵陣にできたスペースへの飛び出しや、ドリブル突破で対峙(たいじ)する相手を振り回した。全体練習後は居残りで90メートルダッシュを繰り返し「調子はいい。勝利に貢献したいし、できると思っている。いつ出番がきてもいいように準備はしています」。

J1横浜から期限付き移籍で加入して約1カ月半。日々、成長を実感するが、開幕から4試合で出場は第2節大宮戦(2月26日)の6分間のみ。ベンチ外が続き悔しさは募る。チームは前節(13日)秋田戦、雨でぬかるんだピッチに苦戦して今季初黒星(3分け1敗)を喫した。「自分がピッチに立って、ボールを前に運べていれば…」。試合メンバーに選ばれるには何が必要か。時間帯、どの位置で自分の特長をデザインしていくかを自問自答しながら技を磨いている。

同じポジションを争うMFイッペイ・シノヅカ(26)が秋田戦で負傷交代。MF三戸舜介(19)も15日は別メニュー調整と2人の甲府戦(19日)出場は微妙な状況。期待がかかる松田は「今週、しっかりアピールする。チャンスがもらえたら初のビッグスワンで(加入後)初ゴールを取りたいです」と出番を待つ。【小林忠】