J2アルビレックス新潟のMF高木善朗(29)が前線で相手の脅威となる。オフ明けの13日は聖籠町での練習に参加。ボール回しや5対5のミニゲームでは高精度のプレーを楽々とこなし、コンディションの良さをアピールした。前節の10日ホーム栃木戦(2-0)では正確なプレースキックと、発想力を生かしたラストパスで2ゴールを演出し、存在感を示した。17日アウェー岡山戦でもトップ下で攻撃陣を操り、今季初の3連勝に導くつもりだ。

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高精度のパス、相手の間合いをずらすようなドリブル、スペースを見つける視野の広さを武器に、司令塔が攻撃をけん引する。高木はこの日のミニゲームでも質の高いプレーを披露した。同じチームに入った新外国人FWのゲデス(28)とも積極的にコミュニケーションを取った。「俺たちに合わせるのではなく自分の良さを発揮してほしい。日本と海外では守備の受け方も違うので、その辺りも話した」と、11~14年にユトレヒト(オランダ)でプレーした自身の経験を踏まえ、アドバイスしたことを明かした。

前節の栃木戦は前半6分に左CKからMFイッペイ・シノヅカ(27)の先制ゴールをアシスト。後半30分には振り向きざまに相手センターバックの背後にループパスを通し、FW谷口海斗(26)の追加点を演出した。一瞬のひらめきが生んだ超絶技に「ヤン(MF高)から受けたパスが(トラップで)浮いた瞬間に海斗が動きだすのが見えた。中央の崩しからも得点が取れて良かった」と振り返った。

新潟は開幕から4試合未勝利とスロースタートだったが、9戦を終えて4勝3分け2敗の勝ち点15で順位を5位に上げてきた。「ボールをゆっくり回すのか、速攻に移すのか、といった判断が全体的に良くなって来た」と手応え十分。次節で対戦する7位岡山とは勝ち点2差。「手ごわい相手だが選手層はうちが厚い。11人だけでなく、全員で勝ち点3を取りに行く」と、今季初の3連勝に向けて気合を入れた。【小林忠】