藤枝東は2-0で常葉大橘を下し、今季初勝利を挙げた。後半に途中出場のFW良知英祥(らち・えいしょう、2年)が右足で先制点を奪うと、ロスタイムにDF大場翔太(3年)がダメ押しの追加点。開幕2連敗とつまずいたチームが、浮上のきっかけをつかむ1勝を手にした。

切り札がチームを勢いづけた。後半15分からピッチに入った良知は「1発かましてやろうと思った」。途中出場からわずか4分。中央でボールを受けると、左斜め45度の位置から反転しながら右足を振った。DFに当たって軌道が変わったシュートがゴールに吸い込まれると、歓喜の雄たけび。浜松開誠館との開幕戦以来、2試合ぶりの得点を挙げ、「狙い通りだった」と胸を張った。

9日の前節静岡学園2nd戦は0-1で敗戦。県内でしのぎを削るライバル校の「Bチーム」に敗れた。主将のDF海貝俊輔(3年)は「ショックは大きかったけれど、切り替えて準備してきた」。特に力を入れたのがゴールに向かう姿勢。この日はシュート数でも12-2と圧倒。練習の成果をピッチで体現した。良知は「この1勝は大きい。ここから勢いをつけて勝っていきたい」とチームの思いを代弁した。【神谷亮磨】