J2アルビレックス新潟のDF田上大地(28)が「敵エース&旧友」を抑え、完封勝利を呼び込む。

23日のホームV・ファーレン長崎戦に向け、19日は約2時間の練習に参加。ミニゲームでは激しい守備とともに、ストライカー並みの嗅覚でゴールを奪った。今季ここまで5試合に出場。第8節アウェー熊本戦(4日、2-1)から3戦連続フル出場するセンターバックは好調をキープ。19年に柏(当時J2)でチームメートだった長崎FWクリスティアーノ(35)封じへ、闘志を見せる。

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守って、得点も狙える田上が「難敵」撃破の原動力となる。この日、ハーフコートを使った10対10のパス回しでは激しいタックルでボールを奪取。ミニゲームでは巧みなショットでネットを揺らすなど攻撃センスも見せつけた。「調子はいい。このまま試合出場を重ねてチームに貢献したい」。

今節対戦する長崎のFWクリスティアーノは今季ここまで4得点。Jリーグ通算105得点を挙げるブラジル人ストライカーに対し「自由を与えたら、やっかい。チャレンジ&カバーをしっかり意識する」と言う。19年には当時J2だった柏で同僚だったため、性格も含めて特長は熟知する。「守備もサボらないタイプ。どんどんパスを回して追いかけさせてゴール前に入り込むパワーを削る。ストレスを与えたい」とニヤリと笑う。

前節17日の岡山戦(1-1)は4バックの中央でDF千葉和彦(36)とコンビを組み先発出場。オーストラリア代表FWデューク(31)と何度も空中戦を繰り広げたが、先制後の前半29分にロングボールから同点弾を許した。「(自分の)上を行かれないように先に飛んだが、うまく体を引かれてしまった。あの経験を次に生かしたい」。

6位の新潟と、10位長崎の勝ち点差は2。流通経大から16年にプロ生活をスタートさせた古巣長崎との一戦にもなるが「タレントが多い攻撃陣を個で、組織で抑えたい」と気合十分。ここから始まる短期間での5連戦の初戦。勢いに乗るためにも90分間、体を張って完封勝利を狙う。【小林忠】