J1清水エスパルスMF宮本航汰(25)がチームの勝利と個人アピールの、二兎(にと)を追う。23日のルヴァン杯名古屋戦に備え、21日は静岡市内での非公開練習に参加した。宮本は直近のリーグ戦3試合でボランチとして先発出場。次戦もスタメンが濃厚で「リーグ戦は(7試合)勝てていないので、目に見える結果を突き詰めたい」と力を込めた。

黒子に徹してレギュラー定着をつかむ。ボランチは定位置争いが激しいポジション。ケガで離脱していたMF松岡大起(20)やブラジル人MFヘナト・アウグスト(30)らライバルも復帰した。宮本は「いい選手がたくさんいるので危機感しかない」。自身の武器は豊富な運動量とピンチを未然に防ぐ危機察知能力だ。プレーに派手さはないが、「がむしゃらに走って他の選手をサポートしたい」と、献身的なプレーでチームに貢献する。

ルヴァン杯はここまで1勝2分け1敗で、B組2位。名古屋に勝利し、4位徳島が敗れれば、1次リーグ突破が決まる。宮本は「まず勝つ準備をしっかりしたい。勝った勢いをリーグ戦につなげることが大事だと思う」。下部組織出身の生え抜きが勝利のためにピッチを走り回る。【神谷亮磨】