ヴィッセル神戸が大量6発で開幕2連勝を飾り、勝ち点6に伸ばして首位の座をキープした。

浦和レッズから新加入のMF汰木(ゆるき)康也(26)が移籍後、公式戦初ゴールを含む2得点の活躍だった。

今大会初先発の汰木は1-0で迎えた前半25分、FW大迫のスルーパスに左足でシュートを放ち、ポストにはじかれた球を再び右足で決めた。

3-0の同38分にはMF井上のスルーパスに抜けだして、左足でダメ押しのゴールを挙げた。

汰木は前半6分の大迫の先制ゴールもお膳立てするなど3点に絡んだ。試合後には、最も活躍した選手に贈られるマンオブザマッチにも選出された。

「中2日という短い時間だったが、今日の試合のために戦術、ポジショニングなど、チームとして準備をしてきたことをしっかり表現できたと思う」と汰木。

19年には浦和でACLに初出場して準優勝の経験はあるものの、チームの戦力になりきれず「悔しい思い出しか残っていない。決勝トーナメントでは全く貢献できず、今回のこの大会にかける思いは他よりも強い」と、喜びは見せなかった。

神戸は19日の初戦で傑志(香港)を2-1で下し、中2日で迎えた第2戦は先発4人を変更。その中で左の2列目で先発に抜てきされた汰木は、後半8分までプレー。今季J1リーグでは8試合無得点だったが、国際大会で結果を残した。

就任3戦目のロティーナ監督は「すごくいい試合ができた。特に得点するという部分でチームの自信につながり、非常に重要なポイントになったのではないか」と総括した。

今季故障者続出の神戸は、主将MFイニエスタも体調不良で1次リーグが集中開催されるタイへの遠征に参加していない。苦しい台所事情だが、汰木や2試合連続ゴールのMF郷家らの存在は頼もしい。成績不振で今季3人目の指揮官となったスペイン人監督の期待にも応えた。

神戸は中2日で25日に、再びチェンライと対戦する。