柏レイソルはサガン鳥栖に1-4で完敗し、リーグ戦3連敗となった。

2月に右膝半月板を損傷し、長期離脱していたFW武藤雄樹(33)が後半からピッチに入り、戦列に復帰した。武藤は前線でボールを引き出し、パスやドリブルを駆使して攻撃を活性化させた。0-2の後半10分にはFW細谷真大の得点をお膳立て。長期離脱の影響を感じさせないプレーで復活をアピールした。

手術とリハビリを経て、ピッチに復帰した武藤は試合後、「痛みはなくて。自分の中では思い切りプレーが出来た。今回のけがも去年から持っていたもので、悪化して手術をした。今日は、去年のことも踏まえて気持ちよくプレーをしていました」と振り返った。

全体練習に合流したのは2週間前。先週、大学生との練習試合で30分間、ピッチに立った。ネルシーニョ監督は「非常にいい動きができていた。いい回復が見られた」と合格点を出し、この日のベンチ入りにつながった。

武藤は「早く試合に出たい意欲があった中で、監督が、次の試合行くぞと。チームに貢献したいと思っていた」。残念ながら、決定機で枠をとらえきれず、柏での初得点はお預けになった。それでも、武藤の復帰は、チームの攻撃のバリエーションを増やすことを証明した。

若手が多いチームで、32歳の武藤はベテランの1人。「負けて自信を失うことがないように(若手選手に)声をかけたい。自信を失うとズルズル行く。1つ勝てれば戻ってくる。前向きに。自信を持ってもらえるようにいい準備をしたい」とし「自分も、次は結果を見せられるように頑張りたい」と意欲をみせた。【岩田千代巳】