新生・清水エスパルスが最高の再スタートを切った。ホームで福岡に3-1。前半7分、MF西沢健太(25)が左足で先制点を決めると、同41分にはFWチアゴ・サンタナ(29)がヘディングで追加点。後半1失点するも、リードを守り切った。リーグ戦では今季ホーム初勝利。6試合ぶりの白星で、ゼ・リカルド新監督(51)の初陣に花を添えた。

仕切り直しの一戦で勝ちきった。前半7分、敵陣でのボール奪取から左サイドを崩し、クロスを西沢が左足で押し込んだ。西沢は今季初ゴール。その後の押し込まれる展開をしのぐと、同41分に西沢のクロスをサンタナが頭で合わせて、2-0。「サポーターに喜びを与えたい」と話していたリカルド監督もベンチ前でガッツポーズし、歓喜の雄たけびを上げた。

指揮官は14日から選手を直接指導。限られた時間の中で意識づけたのは「自信を取り戻させること」だった。ミスを恐れずに積極的なプレーを求め、チームを再建。攻守でシステムを変え、相手をかく乱した。

後半にはカウンターから、FWベンジャミン・コロリ(30)がダメ押しの3点目。ブラジル人指揮官は「エスパルスに良い結果をもたらしたい」と勝利だけを見据えて選手を送り出し、価値ある1勝をつかみ取った。【神谷亮磨】

 

▽清水リカルド監督 置かれている状況を考えれば、勝たなければいけない試合だった。特に前半はいい内容だった。勝てたことで選手たちも自信をつけて、次に進むことができる。選手のハードワークとスタッフの助けがなければ、この勝利はなかった。

▽1得点1アシストを挙げた清水MF西沢 ゴールの場面は、しっかりと落ち着いて流し込めた。これからも皆さんを熱くさせるようなプレーをして、勝利に貢献していきたい。

 

○…清水は、ホーム試合の観戦環境向上に努めた外部スタッフの表彰式を行った。福岡戦前のスタジアム内で山室晋也社長(62)が受賞者5人に賞状を授与。2020年から始まった、スタジアム内のサービスを高めることを目的とした「おもてなしプロジェクト」の一環。今年は年2回、受賞者を選ぶ。主に接客を担当している滝柚津葉さん(20)は「これからも喜んでもらえるようなサービスを続けたい」と話した。