北海道コンサドーレ札幌は鹿島と0-0で引き分けた。

連敗は2で止めたが押し込んでいたのは札幌だっただけに、先発したFW興梠慎三(35)は「正直言うと勝ちたかった試合。悔しい引き分け。僕たち以上に向こうの方が悔しいんじゃないか」と振り返った。現在2位の相手にとっては、前節終了時点で14位のチームに苦戦。シュートは互いに5本だったが、決定機は札幌の方が多かった。ペトロビッチ監督(64)は「1つにまとまって素晴らしいゲームをしてくれた」と、内容には満足した様子だった。

だが課題は明らかだった。1-4で完敗した5月14日のアウェーでゴールを許した上田は海外移籍、鈴木は体調不良で欠場。2選手不在で攻撃に苦しむ相手に対し、好機を何度も作った。決めきれなかったことに指揮官は「それが今の(チーム)状況。順位を反映している」と受け止めた。「最後の迫力がなかった。リスクを冒して攻撃に人数を掛けないと」と興梠は反省した。

2連敗の悪い流れを変える、貴重な勝ち点1になったかどうかは、次節柏戦の結果次第。興梠は「後ろ(下位)が迫っているけど、まだ前(上位)との差もそこまで大きく開いているわけではない」と浮上を誓う。まだ目標を最低限の“J1残留”にするつもりはない。【保坂果那】