3日のJ1第28節、アビスパ福岡-名古屋グランパス戦で見られたような異例の「お返しゴール」は、2003年3月8日のナビスコ杯(現ルヴァン杯)1次リーグ開幕節、京都-大分戦(西京極)でもあった。

京都に返すべきボールを大分のMFロドリゴがさらって得点した。直後に大分の小林伸二監督は守備陣に「プレーを止めろ」と指示し、お返しゴールを献上した。

大分のFW高松大樹が負傷し、京都のMF松井大輔がプレー中断のためにボールを外に出した直後だった。普通なら、大分から京都にボールが渡るはずだったが、ロドリゴがさらって突然ドリブルを開始し、京都DF陣を抜いてゴールを決めた。大分の小林監督はベンチから「ロドリゴ、何してんねん!」と怒鳴り声を上げていた。

その1分後の後半18分、完全に守備を放棄した大分のゴールに、京都のMF中払大介がペナルティーエリアの外から軽く蹴り込んだ。大分の小林監督の指示でノーガードのまま京都に2-2となる同点ゴールをプレゼントした。試合は2-2の後半35分にFW黒部光昭が勝ち越し点を決めて京都が3-2で競り勝った。

【福岡】相手に故意に勝ち越し点献上 「紳士協定」破ってゴール決めてしまい、監督話し合いで決定ー>