サッカーの女性審判員で初のプロフェッショナル契約を結んでいる山下良美主審(36)が、また新たな歴史をつくった。

18日のJ1リーグ・FC東京-京都サンガ戦(国立)で、山下さんが主審を務めた。J1の試合を女性レフェリーが担当するのは史上初めて。

山下さんはJリーグ初の女性主審で、今年4月のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグでも、大会史上初の女性主審を務めた。11月開幕のワールドカップ(W杯)カタール大会でも日本人で唯一、そして同大会初の女性主審として選ばれている。今年7月には、女性審判員として初めてプロフェッショナル契約を結んでいた。

山下さんには「女性初」という枕ことばがついて回るが「まずは女性ということで、目を向けてもらってもいいと思います」と話す。それは、女性審判が当たり前のように男子の試合で笛を吹く光景を目指しているからだ。注目してもらうことが、その1歩だと考えている。

先駆者としての責任感も強い。「(プレッシャーは)背負いたいと思っています。私はそういう立場だと自覚しているので、その責任を果たせるように日々努力しないといけないなと思う」。J1のピッチは、活躍の機会をさらに広げる新たな1歩になる。