残留争いに苦しむアビスパ福岡FW山岸祐也(29)が、ヴィッセル神戸戦(10月1日、ベススタ)の必勝を誓った。28日、福岡市内で午前9時から練習。冒頭30分のみのメディア公開練習後、取材に応じて抱負を語った。

今季9得点のチーム得点王が、2戦連発でJ2降格危機の窮地を救う。残り4戦。長谷部茂利監督(51)が「今季の集大成と思って臨む。今後のアビスパを占う試合になる」という、勝ち点31同士の13位神戸と14位福岡の残留の行方を左右する「残留直接対決」の大一番にあって、山岸も「今季で一番大事なゲームになる。絶対勝たないといけない」と意気込んだ。

勝つための課題は明白だ。得点はJ1で下から2番目に少ない24得点。直近のルヴァン杯においては、サンフレッチェ広島との準決勝第2戦に勝つしかない状況で、攻撃的に行きながら決定機を欠いて無得点で敗退した。

そこでどう得点を取るのかカギになる。だが、得点のイメージはできている。今季は「ゴールを取れる所にいるよう、ポジション取りを意識している」というスタイルで量産。神戸戦も、こぼれ球などからの得点を狙っている。守備面では「守備から攻撃のリズムをつくりたい」といい、前線のハイプレスなどで貢献する覚悟だ。

今季神戸戦は、ルヴァン杯準々決勝の2連勝を含む2勝1分けの無敗。とはいえ、代表クラスを豊富にそろえる相手の戦力は侮れない。ルヴァン杯は元日本代表FW武藤嘉紀(30)が不在だった。けがから復帰したばかりで、前節ガンバ大阪戦で2得点した元日本代表FW大迫勇也(32)の存在も脅威だ。

それでも、山岸は「全員守備から入れば(神戸に)穴があいて行く。スキをつくらず、相手のスキを一瞬で突くプレーをしたい」と強気を見せた。【菊川光一】