J2アルビレックス新潟はJ1昇格を決めた8日のベガルタ仙台戦でデンカビッグスワンスタジアム(デンカS)に3万2979人の観客を集めた。デンカSの若杉爾(ちかし)所長(63)は前回昇格時の03年、新潟の運営部長として毎試合4万人近い集客があったスタジアムの運営、管理を担当してきた。6季ぶりJ1に復帰する来季、多くの観客が訪れ、スムーズに試合が行われることを願っている。
「やはり満員のスタジアムはいいなと思いました」。仙台戦、設定された満席3万5000に近い観客で埋まったホームの空気に触れ、若杉所長はなつかしさに浸った。03年11月23日、新潟は最終節の大宮アルディージャ戦で1-0の勝利。初のJ1昇格を決めた。観客数は今でもJ2最多入場者記録の4万2223人だった。
デンカSを使用し始めた01年から近隣住民への迷惑防止に力を注いだ。迷惑駐車対策として近隣の店舗などに試合日に掲げるための駐車禁止を促す看板を作成して配った。ごみステーションへの投棄禁止の周知、係員の巡回を毎回行った。
「Jリーグを開催してほしくないと思われることだけは避けなければならなかった」。苦情があるとすぐに駆けつけて陳謝し、対応する。その繰り返しだった。スタジアム内でも同様。04年、J1初年度の開幕前、観客席最前列で旗を振るサポーターらを集めて話し合った。「お客さんに迷惑をかける行為があれば入場禁止の措置を取らざるを得ない。ルールを守って応援してほしい」と伝えた。
03年までに行われてきた対策が現在の運営に多く反映されている。来季、集客増が見込まれる。「いま一度、近隣住民のみなさんに寄り添ってもらいたい」と現運営に要望する。同時に「常に満員の雰囲気を選手に感じてほしいです」と話した。
◆若杉爾(わかすぎ・ちかし)1959年(昭34)10月18日生まれ、新潟市出身。新潟西高ではサイドバック。酪農学園大を卒業後にアルビレックス新潟の前身、新潟イレブンでプレー。30歳で引退しマネジャーに。99年からアルビレックス新潟運営部長。07年からデンカビッグスワンスタジアムに勤務。現職はアルビレックス新潟取締役施設管理部長、デンカビッグスワンスタジアム管理所長。



