FWカズが所属するJFLの鈴鹿ポイントゲッターズに14日、パワハラ疑惑が持ち上がった。同クラブの顧問弁護士が13日付で調査報告書をまとめたもので、三浦泰年監督(57)のチーム関係者に対する一部の言動を不適切と認定。またガバナンス問題も浮上した。

選手、コーチ、フロントスタッフ、監督本人らをヒアリングした報告書によれば、パワハラが認められたのは「ホワイトボードを床にたたきつけて破壊」「人種差別と受け取られかねない発言」「選手のミスへの暴言」など。いずれも「悪質性は低い」とされ、監督本人も反省して10月以降は改善されたとしている。

ただ、不適切な言動以上に指摘されたのがクラブのガバナンス。監督に「意見できる人がいない」のは、監督がGMと代表取締役を兼任しているため。八百長未遂問題でのJ3昇格資格喪失やスタジアム問題などの対応で精神的に余裕がなかったことも行き過ぎた言動を誘発したとしている。

八百長未遂問題でも「隠ぺい」が問題になっただけに、今回チームは早急にJFLなどに報告する予定。顧問弁護士ではなく、外部への再調査も依頼する見込みだ。

Jリーグが「百年構想クラブ」の見直しを検討しているため、11月末が期限の再申請はなくなったが、J3昇格に向けてガバナンスの整備は最優先事項となる。シーズン最終盤で露呈したパワハラとガバナンス問題。カズダンスで沸いたクラブが、出直しを迫られる。