日本代表やジェフユナイテッド市原・千葉を指揮し5月1日に80歳で死去したイビチャ・オシムさんの追悼試合が20日、千葉・フクダ電子アリーナで行われた。千葉OBからなる「オシムジェフ・レジェンド」と、オシムジャパンOBからなる「オシムジャパン・レジェンド」の対戦。

「オシムジャパン・レジェンド」は、MF中村俊輔さんと中村憲剛さんらが出場し、「オシムジェフ・レジェンド」には阿部勇樹さん、巻誠一郎さん、佐藤勇人さんらが名を連ねた。試合は3-1で「オシムジャパン・レジェンド」が勝利した。

試合後、巻さんが選手を代表してあいさつした。「ジェフOBは、オシムジャパンにまったく歯が立たず完敗しました。オシムさんのサッカーはしっかり走れないと勝負にならないなとあらためて感じました。よく考えると、ジャパンのメンバーもオシムサッカーを体現している。今日の勝者はオシム監督だと思っています」。

オシムさんには常日ごろから「リスクを負って攻めなさい、走りなさい」と言われ続けた。巻さんは、現役選手のみならず、サッカーの指導者、サッカーから離れて別の道を歩んでいる人にも通じると強調。

「オシムさんの魂、伝えたかった本質は、責任を持ちながらその一歩を踏み出す勇気だと思っている。これから人生でいろんなことが起こるでしょう。そのときに、オシムさんの魂、言葉を思い出して一歩、勇気を持って踏み出せる、そういう人でありたいと僕自身は思っている。皆さんにもその魂を感じていただきたい。サッカーをオシムさんを愛し続けてあげてください」と締めくくった。