第101回全国高校サッカー選手権(12月28日開幕)の組み合わせ抽選会が21日、オンライン形式で行われた。

4年ぶり2度目の出場となる浜松開誠館は、12月31日の2回戦(埼玉・駒場スタジアム、午後2時10分)で前回大会準優勝の熊本県代表・大津と対戦する。

全国初勝利を懸けた初戦がヤマ場となった。静岡市内で行われた抽選会に出席したMF前田康尋主将(3年)は平仮名が書かれた抽選カードの中から開誠館の頭文字でもある「か」を選んだ。番号は「47」。第2シードの大津は「48」でいきなり対戦が決まった。前田は「きたな、というのが第一印象でした」。相手はプレミアリーグ所属の格上で、今大会の優勝候補にも挙がる難敵だが、「すごく楽しみです」と目を輝かせた。

初出場となった18年度大会は初戦で長崎総合科学大付に0-1で惜敗。当時、開誠館中の2年生だった前田はスタンドで観戦していた。目の前で先輩たちが涙した光景は今でも忘れていない。「僕もすごく悔しかった」。くしくも、会場は4年前と同じ埼玉県で、相手も「九州勢」。前田は「雪辱したい」と並々ならぬ思いを口にした。

同ブロックには全国総体覇者の前橋育英(群馬)や技巧派集団の昌平(埼玉)などが入る激戦区だ。青嶋文明監督(54)にとっても2度目の全国選手権。チームの目標は全国初勝利で「新たな歴史の1ページを開けるように、いい準備をしていきたい」と力を込めた。【神谷亮磨】

◆大津 1923年(大12)創立。男女共学の県立校でサッカー部は72年創部。全国選手権は2年連続19度目出場。14年全国総体準優勝。所属リーグはプレミアリーグWESTで今季は6位(第20節終了時)。主なOBは日本代表DF谷口、元日本代表FW巻ら。所在は熊本県菊池郡大津町。