全日本高校女子サッカー選手権が30日に開幕(兵庫)する。静岡県勢は常葉大橘が4年連続14度目、藤枝順心は19年連続19度目の出場。7年ぶりの全国勝利を目指す常葉大橘は初戦で柳ケ浦(大分)と対戦する。勝利の鍵を握るキーマンは、卒業後にWEリーグの長野に加入する主将のMF榊原琴乃(3年)。1年時から主力として出場する司令塔は集大成の大会でチームを引っ張る。

常葉大橘の榊原は「三度目の正直」に燃えている。1年時の一昨年は後半途中から出場。スタメンだった昨年も勝利を逃した。チームとしては3年連続でPK戦での初戦敗退。「あと一歩」の悔しさを味わっている。榊原は「ちょっとした時間の使い方や最後の最後まで集中を切らさないことが大事」。終了の笛が鳴るまで細部にこだわる姿勢を強調し、ピッチに立つ。

本職はボランチで司令塔としてゲームをコントロールする。常葉大橘中からの6年間で磨いてきたことはゴールに直結するプレー。個人の能力で局面を打開するためのドリブルには自信を持っている。高校入学後は筋トレにも力を入れ、当たり負けない強さも身につけた。

後藤亜弥監督も「キャプテンという立場になってさらに成長。良くも悪くも彼女次第」とチームの核として期待している。卒業後はWEリーグの長野に加入。プロ選手になる夢をかなえた。対戦相手からは執拗(しつよう)なマークを受けることも予想されるが、榊原は「自分がチームの中心選手として引っ張りたい」と強い覚悟を口にした。

同じ東海地区から出場する藤枝順心も初戦で勝てば、2回戦で「県勢対決」が実現する。一戦必勝を掲げるチームがまず目指すのは2015年以来となる、7年ぶりの1勝。頼れる主将は「初戦の先制点が大事。必ず勝って次に進みたい」と力を込めた。【神谷亮磨】