17年ぶりに出場する成立学園(東京B)は、28日に国立競技場で1試合だけ行われる開幕戦に登場する。今年のチームの中核は、J下部組織の横浜ジュニアユース追浜出身の八木玲(あきら)主将(3年)と陣田成琉(みのる=3年)のMFコンビ。八木と陣田がJ下部組織で培った「アイデア」「スペースの意識」をチームに浸透させ、ボールを保持し、パスを回す、質の高いポゼッションサッカーを完成させた。

2人とも横浜ユースには昇格できなかったが、ともに挫折とは思っていない。八木が「寮生活で、サッカーに集中したかった」と言えば、陣田も「成立学園でポゼッションサッカーがしたかった」と前向きに同校の門をたたいた。

横浜ユース時代から互いを知り尽くす2人のコンビネーションは抜群だ。陣田はトップ下が主戦場。中盤の要となる八木は、陣田を攻撃に専念させるため、そのスペースを埋めるなど攻守のバランスを取る。八木は「黒子は意識している。陣田は全国的に通用する選手。中学の時から、自分は、黒子的なことをやって、彼が勝負を決めるようなプレーをしてきた」と狙いを話す。陣田は「攻撃でうまくいかなかったら僕の責任」とパートナーのサポートを感謝するように言った。

国立での開幕戦。山本健二監督(57)は、山梨・韮崎高時代、82年の60回大会から3年連続で4強に進出し、選手として国立での試合を経験している。大観衆で、監督の指示が聞こえない舞台を経験しているからこそ、各選手の判断力を磨き、選手の考える力を養ってきた。八木、陣田との信頼関係も強まった。

開幕戦の相手の津工(三重)は三重県大会で無失点で勝ち上がるなど堅守を誇る。「ボールを動かして主導権を握ることが一番重要」と山本監督。八木と陣田中心の攻撃サッカーで、注目の集まる国立での開幕戦を勝利で飾る。【岩田千代巳】(終わり)

◆八木玲(やぎ・あきら)2004年(平16)5月13日、神奈川県生まれ。六浦毎日SS、横浜ジュニアユース追浜を経て成立学園に入学。2年生から主力として試合出場を重ね、今大会は背番号「10」を背負い主将。セットプレーのキッカーも担う。好きな選手は川崎FのMF大島僚太。将来の夢は指導者。170センチ、62キロ、血液型A。

◆陣田成琉(じんだ・みのる)2004年(平16)4月15日、神奈川県生まれ。HIPスポーツクラブ、横浜ジュニアユース追浜を経て成立学園に入学。攻撃の核で東京Bブロック準々決勝・東久留米総合戦で延長後半に決勝点をアシスト。好きな選手はオランダ代表MFのF・デヨング。171センチ、64キロ、血液型AB。