J1アルビレックス新潟の新戦力がルーティン継続でゴールを量産する。自身初挑戦のJ1リーグで開幕5節を終え、得点ランク2位タイの3得点を挙げるFWの太田修介(27)が、J2・FC町田ゼルビアで11得点7アシストとキャリアハイをマークした昨季と同様、試合前にお気に入りのフレグランスをユニホームに吹きかけ、好調をキープしている。キックオフ前に香りを嗅いで気持ちを整え、強気なサイドアタックでチームの勝利に貢献する。

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心地よい香りとともにサイドを切り裂く。太田は香りに包まれたライフスタイルを提供する「retaW(リトゥ)」を2年前から愛用し、昨季は町田で自己最多の11得点をマーク。新潟に完全移籍で加入した今季も第5節を終え、出場4試合でチームトップの3得点をたたき出す。ユニホームに吹きかけるスプレーは「強い意志」の意味が込められたアレン(ユリの香り)をセレクト。気持ちを落ち着かせ、ピッチに立つ。「匂いを嗅ぎ、なぜここでサッカーをしているのかを考える。これを始めて調子が良くなったかも」と笑う。

前節18日アウェー浦和戦は太田が先制ゴールを奪ったが、1-2で逆転され、今季リーグ戦初黒星を喫した。「守備を固められた時にどう突破するか。自分の特長を還元したいし、全員でもっと質を上げていきたい」。22日、変則的な10対10のミニゲームでは普段と逆サイドの左MFに入り、矢のようにゴール前に飛び出す動きを繰り返した。「町田では左で出てゴールを多く決めた時期もあった。どちらも違和感はないです」と自信を見せる。

チームは26日にルヴァン杯1次リーグ第2節のホームでの鹿島戦に臨む。初戦のアウェー福岡戦(8日、0-1)は若手主体のチーム構成となり太田ら主力はベンチ外となったが「出る気でいる。いい準備を進めたい」と出場への意欲をみせる。お気に入りの香りと同様、強い意志を持って鹿島ゴールを狙う。【小林忠】

■松橋監督も興奮

22日の練習終了とほぼ同時刻に、WBC日本代表の優勝が決まった。松橋監督は「本当にすごいですね」と興奮気味に世界一を奪還した侍ジャパンを祝福した。松橋監督は21日の準決勝は横浜の自宅で夫人とテレビ観戦。「妻は大興奮。最後(9回裏)、すごいものを見せてもらった。今日の練習前のミーティングでも(選手)みんなに見た?と話した」と笑顔だった。