J1アルビレックス新潟は26日のルヴァンカップ1次リーグ第2節、ホームでの鹿島戦に向け、クラブハウスのある聖籠町で調整を続けている。第1節(8日)のアウェー福岡戦はチャンスを生かせず0-1で競り負け、黒星発進となった。1次リーグ突破へ弾みをつけるためにも、ホームで勝ち点3を奪いにいく。ブラジルから今季加入のMFダニーロ・ゴメス(24)はチームの勝利に貢献しようと得意の左足に磨きをかけている。

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チームの全体練習終了後、居残りでシュート練習を行うのがダニーロ・ゴメスの日課。ゴール前に走り込んでパスを受けると、独特の間合いから鋭く左足を振りネットを揺らす。リーグ戦、18日のアウェー浦和戦(1-2)では後半途中出場。終了間際にカットインから低弾道のシュートを放ったが、新潟初ゴールはお預けとなった。「もっとボールを受ける回数を増やし、さらに(シュートシーンを)多くしないと」。

チーム合流から約1カ月半。戦術理解を深めながら、得意のプレーエリアでの特長発揮に手応えを感じ始めている。ブラジルの荒れたピッチでは2、3タッチしてからパスを出していたが「新潟のサッカーは2タッチ以下が必要。パスが来る前に常にアイデアも持っておかないと」と言う。22日の練習ではシャープな動きから少ないタッチでボールをさばき、隙をみてドリブルを仕掛けてみせた。

来月初旬にはアマチュアクラブでGKからFWまで全ポジションでプレーしていた父グラリズマルさん(48、愛称ダダ)が来日する。「相手のシュートを止めたと思ったら得点を決めていた。ダダは右利きだけどね。来日が楽しみだし、ゴールも見せたい」と父の到着を楽しみに待つ。

日本食はまだ口にしていないと笑うが、日本語は順調に覚える。試合中に必要な「右、左」のほか、自宅マンションのエレベーターで流れる「ドアが開きます」も習得した。ルヴァン杯初勝利を狙う鹿島戦に向け「考えすぎず、背後への抜け出しやカットインからのシュートを見せたい」。左利きの新戦力が鹿島ゴールに迫る。【小林忠】