クラブの威信をかけた激戦必至の2連戦が幕を開ける。今季はJ2にジュビロ磐田と藤枝MYFC、清水エスパルスが所属。3クラブが直接対決する「静岡三国決戦」が目前に迫ってきた。13日は清水と藤枝が激突（アイスタ）。17日は藤枝と磐田が対戦（藤枝サ）する。覇権を争う重要な一戦を前に、磐田・横内昭展監督（55）、藤枝・須藤大輔監督（46）、清水・秋葉忠宏監督（47）がオンライン取材に応じ、互いに火花を散らした。【神谷亮磨】

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14試合を終え、清水が県勢最上位の7位につけている。勝ち点2差で追う10位磐田と12位藤枝。ただ「ダービー」はやるか、やられるかの勝負で、順位は関係ない。文字通り、決戦だ。

－三国決戦の位置付けは

横内監督　清水さんとは一度対戦して雰囲気や重要性は体感できた。単なる1勝ではない。その1勝の重みはその後のゲームに続くと思っている。

須藤監督　J3から上がってきて初年度ということで、私も含めて雑草集団。その雑草集団がどうやって大きなクラブに立ち向かうかという、生き様を見せたい。

秋葉監督　サポーター、県民を二分、三分するゲームになる。ダービー1つで監督の首が飛んでもおかしくないと。最後にサポーターと喜んでいる姿をイメージしてやりたい。

－それぞれの監督の印象は

横内監督　須藤さんは印象を語れるほどのエピソードがなく申し訳ないですが、すごくエレガントな方だなと。秋葉さんは協会で一緒に仕事してましたし、あのまんまで情熱の塊。言い方は悪いですけど、サッカーバカというか、負けず嫌いのオヤジそのものですね。

須藤監督　横内さんは森保さんの横ですごく大事なことを伝えているクレーバーさを感じる。横内さんが「静」なら、秋葉さんは「動」。清水サポーターをうまくあおっている姿を見ると、シメオネをほうふつとさせます。

秋葉監督　須藤さんは、シュッとされていて、エレガントだなと。今でも現役ができるんじゃないかというくらいスーツ姿がかっこいい。横内さんは、五輪やワールドカップを戦う中で身を削られてきた。神経のずぶとさは半端じゃない。優しそうなおじさんに見えますけど、僕らには想像できないようなメンタルの強さを持っている人です。

－三国決戦といことで、自分を武将に例えると

横内監督　武将はあんまり分からないですけど、浜松まつりで松潤がきていたので。徳川家康で。天下統一できればと。

須藤監督　僕は前田慶次が好き。サッカー界の「かぶき者」になっていきたい。誰もやったことのないものを空間で演出して、史上最大のエンターテインメントサッカーを見せたい。

秋葉監督　武将は分からないですけど、昔、フランシスコ・ザビエルに似ていると言われて。日本がワールドカップで優勝する日を死ぬまでに見たいので、宣教師としてフットボールを広めていきたい（笑い）

－勝利を目指す中で、注目してほしいプレーは

横内監督　最後まであきらめないというか、やり続ける。それが勝利につながると思う。

須藤監督　どんな状況でもチャレンジする姿勢を忘れてほしくない。チャレンジャー精神で最後の笛が鳴るまでひたむきにいいプレーをしたい。

秋葉監督　理屈じゃなく、勝ちたい思いが強い方が最後勝つと思う。サポーターを巻き込んだ一大決戦ですから、理屈を度外視した、魂と魂のぶつかり合いになると思う。

－サポーターへ意気込みを

横内監督　ずっと応援し続けてくれているサポーターに対して勝利で恩返しをして、一緒に喜びを分かち合いたい。

須藤監督　結果というのは、勝ち負け、引き分けもありますけど、終わった後に悔いのないように全て出し切れるようなプレーをやっていくので、熱い応援をよろしくお願いします。

秋葉監督　サポーター、ファミリーのプライドが懸かっていますから。そういったものを体現した中で素晴らしいゲームをして、最後にサポーターと笑い合えるようなゲームをしたい。