J2清水と藤枝の「静岡三国決戦」が13日(アイスタ、午後2時)に行われる。互いのプライドを懸けた一戦でのキーマンは得点ランクトップの藤枝FW渡辺りょう(26)と、海外でのプレー経験もある清水の元日本代表FW北川航也(26)。対照的なキャリアを歩んできた同学年の2人が、チームを勝利に導く1発を狙っている。【神谷亮磨】

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県内チームとの一戦で燃えないわけがない。清水の北川は9得点を奪って大勝した前節いわき戦で途中出場から1アシスト。得点は奪えなかったが、「ゴールに絡めたことは収穫」とうなずいた。

対する藤枝の超攻撃的スタイルを警戒しつつも、弱点は冷静に分析している。自身の持ち味は背後への抜けだし。北川は「相手のDFはギャンブル的な駆け引きをしてくる。そこを逆手に取って抜け出せればチャンスも多くなる」とゴールへの道筋をイメージした。

過去の磐田との「静岡ダービー」では勝負強さを見せてきた。出場した磐田とのリーグ戦は4戦3得点。相手が藤枝に変わっても、「絶対に負けてはいけない相手」と、重みは理解している。

プロ1年目に対戦した藤枝との天皇杯では2-4で逆転負け。同試合で出場していた北川は「悔しさは忘れていない。借りは返す」と力を込めた。ベンチスタートが濃厚だが、気持ちは既に臨戦態勢。クラブ生え抜きの点取り屋はゴールしか見ていない。