柏がMF戸嶋祥郎(27)の得点などで、名古屋を下し、筑波大出身監督対決を制した。
柏井原監督と名古屋長谷川監督は筑波大時代、2学年先輩後輩。同じく筑波大OBの戸嶋が決勝点を挙げて自軍の監督に勝利をプレゼントし、天皇杯4強に駒を進めた。準決勝は川崎F-福岡、熊本-柏の顔合わせで10月8日に行われる。
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戸嶋がゴールネットを打ち抜いた。後半24分、FWサヴィオからのパスを落ち着いてトラップ。ペナルティーエリア右から決めた。「出してくれると信じて並走した。いいところに止まったので、思い切り振ろうと」。
ゴール後には、筑波大の先輩でもあるDF三丸の第2子誕生を祝福するゆりかごパフォーマンスを披露し、喜びを共有した。
チームはリーグ17位に沈むが、直近の公式戦は6試合負けなし。猛暑の8月を無敗で乗り切った。5月にネルシーニョ前監督からバトンを引き継いだ井原監督も順位を押し上げられず苦しんでいたが、復調の兆しをみせている。この日もリーグ3位の名古屋に対して、劣勢になる時間帯も多かった。しかし、キャプテンマークを巻いた戸嶋を中心にハードワークを徹底。後半ロスタイム2分のサヴィオの追加点で突き放した。戸嶋は「全員がサボらずにできている」と好調の要因を分析した。
戸嶋は筑波大4年次に天皇杯でJ1、J2のチームを次々と破り、16強まで進出した経験がある。「個人的には思い入れがある大会。そういうのも含めて1番いい景色をみたい」。
この日は両監督が大学蹴球部のOBだった。67年生まれの井原監督と65年生まれの長谷川監督は、筑波大時代に2年間共闘。日本代表としても「ドーハの悲劇」を経験した盟友だ。過去2度監督として対戦し、1分け1敗だった井原監督は「胸を借りるつもりで戦い、初めて勝つことができてホッとしてます」とほおを緩ませた。
戸嶋は「何としてもタイトルを取りたい。リーグ残留と天皇杯」とはっきりと目標を口にした。天皇杯を制すとACL出場権を獲得する。「柏から世界へ」というクラブのスローガンに絡めて「その目標に突き進んでいきたい」と宣言した。【佐藤成】



