J1で14位のアルビレックス新潟は29日、アウェーで9位川崎フロンターレ(F)と対戦する。試合前日の28日は練習開始直後にゲリラ豪雨に見舞われた。松橋力蔵監督(55)をはじめ、選手やスタッフ全員がびしょぬれ状態となったが、入念に最終調整を行った。28日に21歳になったMF三戸舜介は悪天候の中の練習でも“エンジン全開”。プロキャリア初の3試合連続ゴールを決め、チームを今季初の連勝に導くことを約束した。
川崎F戦に向けた前日練習。激しい雨がピッチをたたきつけ、ボールは水しぶきをあげながら進む。だが、三戸はトリッキーなプレーを織り交ぜながらパスを味方につなぎ、荒天に負けない技術の高さを示した。「誕生日の直近で試合だったことがないので、21歳初の試合でゴールを決められたらうれしいです」。
今季ここまで26試合出場し4得点をマークする。前節23日の横浜FC戦(3-1)は前半6分に利き足と逆の左足で先制点を決めた。年代別日本代表はU-15から常連で、パリ五輪を目指すU-22日本代表でも主力を張る。初のJ1舞台でもパンチ力のあるシュート、俊敏性といった武器を見せつけており「味方と相手の位置を見られるようになっている。迷いなく、感覚よくプレーできている」と成長を実感する。
ピッチ外ではドラマ鑑賞が趣味。最近は17日まで放送されていた「VIVANT」にはまり、MF高宇洋(25)の勧めで「半沢直樹」をシーズン1から見返している。川崎Fには3月の前回対戦で1-0で勝っているが、8月の天皇杯準々決勝ではPK戦の末、惜敗している。「やられたらやり返す。倍返しですね!」と笑顔でリベンジを誓う。
プロ2年目だった昨季はJ2で2戦連続ゴール(5月21日横浜FC戦、同25日水戸ホーリーホック戦)を決めたが、3戦連続弾はまだない。勢いづくアタッカーは「1試合1点と言わず、2点、ハットトリックを取っていけるようになっていきたい」。ゴールに向かう強い姿勢を示し、攻撃をけん引する。【小林忠】