32年目のJリーグは、サンフレッチェ広島と浦和レッズという昨季3位と4位の注目カードで開幕した。

両クラブともJリーグ元年の93年から参入した今季の優勝候補同士で、試合は2-0で広島が完勝した。

広島を指揮するのはドイツ人のミヒャエル・スキッベ監督(58)で、過去2年はいずれも3位で今季が勝負の就任3年目。

浦和を新たに率いるノルウェー人のヘグモ監督(64)は、ポーランド人のスコルジャ前監督からバトンを受けた。昨季は堅守を武器にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝。今季はACLと天皇杯に出場しないため、リーグ戦に全てを懸ける。

この日の試合会場は、広島が今季から使用する新本拠地「エディオンピースウイング広島(Eピース)」。

広島市中心部に2月に開業した、約2万8000人を収容するサッカー専用スタジアム。繁華街や原爆ドームなどへは徒歩圏内という、アクセスの良さはリーグ随一で“まちなかスタジアム”と呼ばれる。

恒久平和への願いが込められて「ピース」の名称が入った。全席屋根付き、ピッチと観客席は各方面で最短8メートルと臨場感あふれ、10日のG大阪とのプレシーズンマッチでこけら落としが行われ、広島は1-2で逆転負けした。

この日の試合前、君が代を独唱したのは地元広島県出身の歌手で俳優の吉川晃司(58)。

堂々と大役を務めて「呼んでいただき光栄です。まちなかスタジアムができ、これからが楽しみです」などとコメントした。

チケットは前売りの段階で完売。ほぼ満員の2万7545人が詰めかけた。天候は曇りながら、試合前から両軍サポーターの熱気に包まれていた。

【J1開幕戦】広島-浦和 広島の新スタジアムで開幕戦屈指の好カード/速報