東京ヴェルディが16年ぶりのJ1勝利を目前で逃した。アウェーの浦和戦はFW木村勇大のゴールでリードしたが、後半44分にDFアレクサンダー・ショルツにPKを決められ、1-1のドローに終わった。開幕カードの横浜戦でも同じ後半44分にPKで追いつかれており、再び悪夢に見舞われた。

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悲劇は繰り返された。東京Vの1点リードで迎えた後半42分だった。クロスボールを林がはね返す。山越がセカンドボールを処理しようした瞬間、背後から浦和DF大畑に飛び込んできた。その動きが見えていなかった。クリアを試みた足で倒してしまう痛恨のファウル。7日前の横浜戦(1-2)とまったく同じ時間帯でのPK献上だった。

この日は勝ち越し点までは持っていかれなかったが、勝てた試合を落とした思いは強い。城福監督は「目の前から勝ち点2が滑り落ちた。選手たちは落胆している。PKは原因が特定できないし、不運だった」。ショックの色は濃かった。

狙い通りの展開だった。「我慢すれば自分たちの時間がくる」。ボールを支配されながら、じれずに守備ブロックを固めた。指揮官の言葉通り前半42分、左CKを起点に浦和陣内に押し込み、最後は木村がゴールを背にしながら反転ターンからの右足ボレーシュート。豪快な一撃が決まった。

強豪の横浜と浦和を相手に互角の戦いを演じる。それでも勝ち点を落としては意味がない。この2試合は追加点を奪えなかったのも課題。数的優位でゴールに向かう場面もあっただけになおさらだ。「チャンスを超決定機へと持っていく判断と技術。勝ち点3を奪う上で重要になる」。J1歴代7位の通算116勝の名将は、名門再建へ生みの苦しみに直面している。

【動画】東京V先制 セットプレーから木村勇大がボレー弾