北海道コンサドーレ札幌GK菅野孝憲(40)が5日、“生涯札幌”を宣言した。札幌・宮の沢での今季最後の練習に参加。来季9年ぶりJ2降格が確定したが「ここが最後のクラブになると思う。チームが契約してくれないとだけど、僕はもう生涯コンサドーレっていうのは決めているので。残りのサッカー人生全てをささげたいって気持ち」と、スパイクを脱ぐ瞬間までクラブのために戦う覚悟を示した。

「僕は札幌に助けてもらった」と恩を感じる。今季限りで退任するペトロビッチ監督(67)との出会いが、菅野のサッカー魂にさらに火がつくきっかけとなった。就任初年度の18年に菅野も札幌に加入した。1年目は控えで、リーグ戦出場なし。2年目も1試合にとどまった。「最初は僕のことを名前ではなく『カシワ』(柏レイソルは菅野の古巣)と呼んでいた。戦力として考えられていないんだろうなって感じて、そういう悔しさや、やっぱり憧れの監督に認められたいって思いがあった」と振り返る。だからより頑張れた。

一緒に過ごした7シーズン。今ではFW菅大輝の「スガ」とたまに言い間違えることもあるが「スゲ」と愛情込めて呼ばれる。父親のような存在で「サッカー人生の中で一番濃かった。僕の恩人。彼に出会わなければ、多分サッカー選手としての人生は終わっていたと思う」と感謝の思いがあふれる。だからこそ「こういう形で送り出すことになってしまって、本当に申し訳ない気持ちも大きい。とにかく悔しい」と残念がる。

リーグ戦35試合に出場し、チーム最長の計3147分プレー。J1残留を逃し「今年一番試合に出たキーパーとして、J2に落とした責任もあるので」と話す。ケガ人が多く、戦力がそろわなかったなど、チームの事情もあったが「実力不足。失点が多かったのも個人として実力が足りなかった」と受け止めた。

8日の最終節ホーム柏戦は累積警告により出場停止で、菅野にとっての今季公式戦は終わった。だが「1年でJ1に上がるためにっていう気持ちは、もう今から強い。やっぱりここでタイトルを取るっていうのが僕の目標」。来季も札幌のために戦い抜く。【保坂果那】