東京ヴェルディDF林尚樹(27)がホームの浦和レッズ戦に3バックの中央でフル出場し“赤波”の防波堤となった。

クロスボール対応ではことごとくはね返し、1対1の場面でも的確な対応が光った。相手にファイナルサードまで持ち込まれる回数は多かったが、決定的なピンチは前半19分に浦和FW松尾佑介のシュートがクロスバーを直撃した場面など、数えるほどだった。

DFリーダー谷口栄斗が累積警告で出場停止となった中、守り切った。

今季は負傷に苦しみこの日が10試合目。前々節9月20日のファジアーノ岡山戦はフル出場で4-2の勝利に貢献したが、体調面を考慮し0-4と大敗した前節のヴィッセル神戸戦は遠征から外れた。満を持して臨んだ浦和戦にフル出場し、谷口に代わって輝いた。

試合後、林は安堵(あんど)感をにじませてこう話した。

「やっぱり大量失点の負けからのゲームで、やっぱり3連戦の締めくくりっていうところもあって、やっぱりゼロで追われたっていうのはすごくチームとしても大きいです。やっぱり(J2へ)降格してしまうチームっていうチーム守備が崩壊しているイメージすごいある。そこを1つ立て直しながら勝ち点こそ1ですけど、3を取りたかったっていうゲームができたのは1つ良かったのかなというふうに思っています」

光ったクロス対応についてはこう説明した。

「跳ね返す準備っていうのは、中としてはやりやすい状況を作りながら守備していました。サイドの選手がしっかり行ってくれている分、中で自分たちが釣り出されずにはじき返すような守り方っていうのはできたのかなと。センターフォワードの選手がプルアウェーする動きに対しても、受け渡したりとか、手前に来るボールをしっかり弾けるところに立ってたっていうのは、チームとしてもいい対応ができたとは思っています」

また、谷口不在については問われると「チームとしても少し不安に思っているところはあったのかなと思いますけど。そこはある意味、自分が帰ってきて、自分と栄斗の特長っていうのは違いますけど、自分の良さっていうのをしっかり出してチームとしてまずは失点しないっていうことを心がけてやってやろうという思いはすごくあった。そういったところから結果で出せたのは良かったかなというふうに思っています」。そう言ってうなずいた。

城福監督は試合後の会見で、林の評価を求められると、まず前節神戸戦の遠征メンバーから外したことについて説明した。

「前々節(岡山戦)もパフォーマンスとしては良かったと思います。ただ彼は再受傷をずっと繰り返してきているので、それは今年だけじゃなくて昨年も我々は彼の疲労感というのをかなり気を付けなきゃいけなかった」

1試合スキップし、浦和という厳しい相手に合わせた。結果、神戸戦の大敗も併せて“自分が”という思いを強くしたようだ。

城福監督はこう続けた。

「彼からすると東京に残ってチームがあのような4失点をしてしまったっていうのも含め、かなり期するものがあったと思う。中心的存在で奮闘してる谷口栄斗がいないからこそ、自分が中心になって守備を跳ね返すんだって思いはあったと思うし、それは表現できていたのかなというふうに思います」

苦しい台所事情で迎えた強敵・浦和戦を無失点で乗り切った。今後につながるポジティブな勝ち点1となることは、間違いなさそうだ。【佐藤隆志】