横浜F・マリノスのOBで昨年5月にコーチを退任していた松永成立さん(63)が2月28日、8カ月ぶりに公の場に姿を現し、近況を明かした。
明治安田J1百年構想リーグ第4節・横浜-東京V戦の試合前の日産スタジアムの会場で行われたトークショーにスーツ姿で参加。退任の理由も含め、不透明な状況だっただけにファンにとっては待望の場だった。
選手として11年、コーチとして19年の合計30年も在籍した愛するクラブ。会場には「シゲさん30年間 ゴールを守り続けてくれてありがとう」の横断幕が掲げられた。松永さんは壇上に立つと、感慨深そうに横断幕を見つめた。
「もう少し早く皆さんの前でお話をしたかったんですけど、8カ月ぐらいですかね、お休みしてたのが。その間、時間が非常に荒れましたもんですから、週5回ジムに行ってて、ちょっと肉体改造がもう少し時間が必要だったんで、結局この時期までずれ込んでしまって、すいませんでした」と冗談交じりに話した。
これまで何をしていたのか? と水を向けられると「ACLも含めて日程的にタイトなものがあったので、時間にずっとやっぱ追われてる感覚があった。辞めてからは時間に縛られることなく自由に過ごせたので、意外とストレスなく一日が終わるっていうのが、ある程度自分の流れになっていました」と回答した。
退任後はフリーとなったことで川の土手を散歩したり、トレーニングジムで意気投合したマリノスサポーターとお酒を飲みに行ったことも明かした。
トークショーの進行役を務めた応援番組「キックオフF・マリノス」のMC小山愛理さんに「サポーターのみなさんからしたら夢みたいな話ですね」と驚かれると、「僕、浜松の田舎から出てきた人間でやっぱそういう感覚がちょっと疎いんすよね。だから、マリサポの方と飲んだってよりは、なんか息が合う人と飲むのが何が悪いのっていう感じ」と言って笑った。
そして今回のトークショーで明かしたのは、この2月から新たに横浜で仕事を始めたことの報告だった。
社団法人F・マリノススポーツクラブ ホームタウン/ふれあい部所属の職員となり、横浜のオフィス務めをするようになった。
「去年の5月で現場は辞めましたけど、ただマリノスを強くしたいっていうことに関してはなんら薄くなることはなかった。今度は違う立場で貢献できるものっていうものを会社側と去年何回か話をしてるうちに、やはりふれあいっていうものが出てきた。地域貢献、社会貢献、そういうとこってのはJリーグの理念じゃないですけど、地域密着っていう部分で、僕も直にそこがどうなっているのかを見たいっていうのは以前からありました。実際そういうものを見れる、そういう部署に配属してもらったので、今は非常にいい勉強をさせてもらっています」
大型新人ですね? と聞かれると「年寄り新人です。オフィスでパソコンで遊んでいます」。社員との“飲みにケーション”を実践しているそうで「歓迎会って言葉はもう何十年ぶりなので、もうこの響きは最高にいいですね」とうれしそうに話した。
そして最後にサポーターに向けて、熱い言葉を投げかけた。
「マリノスはやはり強くなければいけないと思ってます。ただ、これはクラブのフロントだけの責任ではないと思います。やはり我々も含めてファンサポーターの皆さんに対して、本当にタイトルをとってステータスをやっぱ感じられる、常にやっぱそういうクラブでいないといけないと思ってます。そのためには、やはり自分は今回現場外れて、今までは中からチームをサポートしてましたけれど、これからは外から、やはりそういう意味でサポートをやっぱできるような、そういうふうな人間になっていきたいと思ってます」
横浜は開幕から3連敗と今季も勝ち点を伸ばせていないが、「3連敗して、確かに皆さんにとっては不本意だと思いますが、でもやはりこれはチームを支持して応援してくれるファンサポーターの人たちのためにも、そういうものは選手もコーチングスタッフも含めて、やっぱり意気に感じている部分は当然あると思います。だから、これからもやはりマリノス、その歴史は続きますし、過去の歴史よりもこれからは新たな歴史を必ず築いてくれると僕はそう思っているので、これからも横浜F・マリノスを応援してください。よろしくお願いします」と声を大にした。



