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 クラブW杯:柏1-3サントス>◇準決勝◇14日◇豊田ス

 柏DF酒井宏樹(21)が意地のゴールを決めた。0-2の後半9分にMFワグネルの左CKを頭で合わせて、今季初ゴール。今年はU-22日本代表で得点を決めているが、柏ではJ2時代の昨年10月31日の水戸戦以来。それでもうれしさは抑えめに反省の弁が続いた。「もっと点をとれるチャンスがあったので」と話していた。

 酒井にとってブラジルのクラブは特別な存在だ。09年にモジミリンへサッカー留学。ここでの経験が酒井の心をくすぐった。「海外の選手は楽しみ。ブラジルで経験してるので」。相手のサントスは酒井獲得に動くなど、高く評価していた。ラマーリョ監督は「忍耐強く成長すれば花が咲くと思う」と絶賛。FWネイマールも「素晴らしい選手」と賛辞を贈った。

 ザッケローニ日本代表監督も来訪。相手の卓越した技術に苦しんだが晴れ晴れとした表情だった。酒井は「前半は上がるのを抑えた。後半はいつものように崩せた」と振り返った。左ひざは万全ではない。モンテレイ戦はテーピングを巻いて出場したが今回はなし。「巻いたら足がつったので。痛みは試合になれば気にならない」。残すは18日の3位決定戦。最後まで酒井は走り抜くつもりだ。【加納慎也】