<J1昇格プレーオフ準決勝:京都0-4大分>◇18日◇西京極

 京都の3季ぶりのJ1復帰が消えた。勝てば自動昇格だった11日の甲府とのリーグ最終戦に続いて1点も奪えず、逆に今季最多となる4失点。大木監督は「残念な終わり方。勝負どころで勝てなかった」と嘆いた。稲盛和夫名誉会長は「腹が立ったね。すいません」。元日の天皇杯決勝で敗れた国立へ「悔し涙をうれし涙に」と、意気込んだが、ホーム西京極で道を断たれた。

 4度目のJ2落ちが決まった10年オフ。FW柳沢やMF角田(ともに仙台)渡辺(大宮)、DF水本(広島)増嶋(柏)と主力が抜けた。債務超過もあって人件費は約3億円減。「エレベータークラブ」から脱却を目指し、長期的視野で育成型へ転じている。今季も20歳のMF駒井や福村が主力へ成長。だが、夏場には6連勝した直後に4連敗するなど、発展途上の若さも見せた。

 今井社長は「成長力で実力を上げる。体制や、やるサッカーは絶対に変えない」と断言した。就任2年目の大木監督には今夏に続投要請しており、祖母井GMも契約を更新する。信念を貫く3年連続のJ2へ。MF中山主将は「止まるわけにはいかない」と雪辱を期した。【近間康隆】