フローニンゲンのMF堂安律(19)が待望の移籍後初ゴールを電光石火で奪った。

 後半開始から途中出場。わずか43秒で公式戦初得点を挙げた。味方とのワンツーで抜け出しペナルティーエリア内へ進入。左足で狙いを定め、GKの股抜きシュートを決めた。

 今夏にG大阪から移籍加入後、公式戦2試合目の出場で初ゴール。ヘーレンフェインとの開幕戦に先発出場してからは、負傷の影響もあり出場機会がなかった。だが、痛みを抱えながらもうまく状態を上げ、43秒で結果を残した。

 「いいボールをくれた。あれは得意な形。ワンタッチでパスを出してもう1回入っていくというのは。狙いとしていたので、良かった」

 決意の海外挑戦。5月のU-20W杯で世界と戦い、4試合3得点と手応えを得た。試合を重ねるごとに成長スピードは加速。J1では今季10試合3得点と経験は少なくても、オランダでより一層羽ばたける自信はあった。

 「あんまり予測はしてなかった。開幕戦、ああやってあんまり出来が良くない中で(その後)ケガもしてしまって。少し我慢の時期なのかなとは自分で思いながらやっていて。ケガをした時、正直、もう少し時間がかかると思っていた。開幕した時は『開幕戦から点を取ってやる』っていう気持ちだったけど…。そういう中で点を取れたので、もうこっちのもんかな」

 3年後の東京五輪でエースとして活躍するために海を渡ったわけではない。全てはA代表入りを果たし、出場を決めた来年のW杯ロシア大会に出場するため。踏み出したこの1歩を大切に、堂安はここから駆け上がっていく。