アトレチコ・マドリード(スペイン)がホームでユベントス(イタリア)に2-0で先勝した。後半33分にDFヒメネス、同37分にDFゴディンがいずれもセットプレーから得点した。

Aマドリードにとっては昨季まで宿敵Rマドリードに所属していたクリスティアノ・ロナウドとの対戦とあって、試合前から盛り上がりを見せていた。

ロナウドがいきなりチャンスをつかむ。前半8分にゴール前35メートルの位置からのFK、ゴールを狙うには遠めだったが、右足から放たれた強烈なシュートは枠内に向かって一直線に飛び込む。だが、GKオブラクが好守、ゴールを許さない。

同27分、Aマドリードのディエゴコスタがペナルティーエリアぎりぎりで倒され、いったんはPKが与えられるところだったが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の判定はペナルティーエリアの外。そのFKからグリーズマンがシュートを放つが、GKの正面をついてゴールにならない。

ロナウドは左サイドを中心にレアル時代には大一番にしか見せなかった中盤まで下がってのプレーを見せるが、前半はAマドリードがユーベ陣内でプレーする時間が長く、ロナウドが輝くシーンは少なかった。

後半5分、アトレチコに大チャンス。グリーズマンのスルーパスにディエゴコスタが抜け出してGKと1対1となった。だが、シュートは大きく右に外れてしまう。続くプレーでグリーズマンがループシュートを狙ったが、ボールはバーをたたいた。

同24分、今冬の移籍市場でチェルシーからアトレチコに加入した元Rマドリードのモラタが頭でネットを揺らし、主審はいったんはゴールを認めたが、VAR判定でファウルがあったとして、ゴールは取り消された。

先制点は後半33分、左CKからこぼれたボールをヒメネスが落ち着いて右足で流し込んだ。続いてグリーズマンのFKがロナウドにクリアされるものの、詰めていたゴディンの前にこぼれ、無人のゴールへたたき込んだ。

ロスタイムは4分、ロナウドは最後にヘディングシュートを放つが、バーの上を越えていった。ユベントスはFKのチャンスもGKオブラクの好セーブの前にものにすることができず、アトレチコが無失点でベスト8進出へのアドバンテージを手にした。(山本孔一通信員)