00年7月から03年2月までバルセロナ会長を務めるも無冠に終わったジョアン・ガスパール氏が、バルセロナのメディア「エル・ディエス・デル・バルサ」でレアル・マドリードやネイマールなどについて語った模様を、スペイン紙アス電子版が28日に伝えている。

ガスパール氏はその際、バルセロナの永遠のライバルについて「もしRマドリードがロックダウン前に首位だったら、リーグ戦は終了していただろう」と語り、状況が違っていたらRマドリード有利に事が運び、そのままリーグ戦が再開されずに中止になっていたと推測した。

スペイン1部リーグ戦中断前の第27節終了時の順位は、バルセロナが勝ち点58で首位、Rマドリードが勝ち点56で2位。もしリーグ戦が中止になった場合、バルセロナ優勝という報道が出ていたが、最終的に来月半ばの再開が予定されている。

ネイマールについては「私はネイマールをバルセロナで見てみたい。彼がまだ貢献できると確信しているよ。契約するための詳細は分からないが、私なら彼が戻るのに必要な事なら何でも容認するよ。私は彼にバルサでプレーして欲しい」と3年ぶりの復帰を歓迎している。

バルセロナファンとしての思い出については「フットボールの世界では感情が大きく関係している。(英国ロンドンの)ウェンブリーでのクーマンのゴールが最も記憶に残っているよ。あのゴールは長年にも渡って語り継がれるだろう。私はあの試合を見ると、とても苦しくなるんだ」と振り返った。

ガスパール氏が語った試合は、92年5月20日にウェンブリー・スタジアムで開催された91-92年シーズンの欧州チャンピオンズ杯(欧州チャンピオンズリーグの前身)決勝のバルセロナ対サンプドリア(イタリア)。0-0で迎えた延長戦後半、DFロナルド・クーマンがFKを直接決めて劇的な勝利を飾り、バルセロナに大会初優勝をもたらせた。バルセロナファンにとっては一生忘れられない試合となっている。(高橋智行通信員)