日本代表FW南野拓実(25)の移籍後、公式戦初ゴールについて、ユルゲン・クロップ監督(53)は自分のことのように喜んだ。試合はPK戦の末に敗れたものの、途中起用した南野の得点について問われ「彼にとっても、私たちにとっても大きなゴールだった。昨季はゴールを決めていなかったが、多くのゴールの瞬間に迫っていた。シーズン前に彼が実行しているレベルを遂行した論理的なステップ。彼にとても満足している」と声をはずませた。

イングランドのスーパー杯にあたるFA杯覇者アーセナルとの公式戦だった。ベンチスタートの南野は後半14分からピッチに立つと、0-1で迎えた同28分、ゴール前の混戦から貴重な同点ゴールを決めた。クロップ監督は「今日はゴールだけでなく、小さなスペースを使うのが本当に上手だった。最初のタッチは並外れたものがあり、本当に迅速。彼は影響を与えることができた」と強調した。

1月から移籍後、公式戦14試合で無得点だった。サラー、フィルミノ、マネという世界屈指と言われる3トップの「壁」にもぶち当たり、先発の座をつかむことはできなかった。新型コロナウイルスによるリーグ中断も経験した。得点を奪えず、30季ぶりのリーグ制覇を成し遂げたチームに貢献できなかった悔しさも味わった。指揮官は「英国に1人だけの生活でロックダウンも経験し、さまざまなことに適応しなければならなかった。しかし彼はスーパープロフェッショナル。非常にうまく対処した。彼が今日ゴールを決められたことは本当にうれしいこと、彼にとって1つの大きな1歩だ」と待望のゴールだったことを認めた。